特定非営利活動法人ホームレス支援全国ネットワーク

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設立趣意書 「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」の延長を求める
    院内集会を開催しました。

3月14日(水)、衆議院第一議員会館にて「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」の延長を求める院内集会を開催いたしました。党派を問わず多くの議員の皆様をはじめ、支援団体、そして当事者の方々、総勢294名のご出席を得て、盛会の内に終了できました。特別措置法の延長へ向けての良いスタートが切れたのではないかと、心からお礼申し上げるとともに、皆様のご協力を心強く感じております。引き続き、法の延長へ向けて皆様と共に力を合わせていきたいと思います。今後ともお力添えの程、宜しくお願いいたします。引き続き、賛同署名へのご協力もお願いいたします。

院内集会写真  院内集会写真

【集会宣言】

ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法延長についての要望

路上生活を強いられている人々に対する日本初の法律「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」は、2002年8月7日に全会派一致を得て公布・施行されました。最貧困状態に置かれた人々について国の責務を認め、貧困問題が単なる「自己責任」によるのではなく、就労施策、福祉施策、住宅施策などを含めた国の課題であり「貧困問題」と「社会的排除」に関わる問題であることを明らかにしました。以後、この法律によって官民協働体制が構築され課題解決を図る画期的な取り組みが始まりました。施行後「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」は、10年間の時限立法として今日に至るまでその役割を果たしています。

法律に基づき2003年に国が初めて行った実態調査では25296名の路上生活者が確認されました。その後、施策が進み昨年2011年の調査では10890人にまで路上生活者は減少しました。これはこの法律に基づき実施され た官民の多様な支援の成果であると言えます。

路上生活者数が減っていることは事実です。しかし、この数値をもって「困窮者は減少している」と理解することや、 もしくは「よってホームレス自立支援法は役割を終えた」と言うことはできません。そもそも国が施策の根拠としている 「ホームレス概数調査」におけるホームレス人数の把握は、その地域にいるホームレス者の「瞬間値」(その日、その 時の数値)に過ぎません。ホームレス自立支援法の施策に加え、2008年以後の生活保護の運用も変わり、比較的 短期間で野宿状態を脱する方が増えております。例えばある地区で100名のホームレスが三カ月単位で自立され たとすると、当該地区の年間のホームレス者数は400名となります。また、施策を利用することが出来ずホームレス状 態が長期化している人々もおられます。

NPO 法人ホームレス支援全国ネットワークでは、2010年度の厚生労働省社会福祉推進事業の補助を受け、ホー ムレスに関する可視化調査を行いました(別紙資料参照)。その結果、現在の路上生活者は1.1万人となっています が、一年間にホームレス状態から脱する人々の総数は4.1万人に上ることが明らかになりました。

もし、現時点において、ホームレス自立支援法が期限切れを迎え、施策が後退することになれば、すぐにこれらの 人々が路上に滞留せざるを得なくなります。さらに、困窮の拡大は、生活保護受給者の急増をもっても明らかですが、 ホームレス自立支援法がなくなれば、ホームレス者数が急増するばかりか、それらの人々が生活保護にのみ頼らざ るを得なくなるのも事実です。これまでホームレス自立支援法は、生活保護に対して手前のセーフティーネットあるい は第二のセーフティーネットとしての機能を果たしてきたのも事実です。

さらに、この10年間で路上の人々の困窮状態は大きく多様化しました。ホームレスの様態も多様化し、ネットカフ ェなどに宿泊する人々、派遣労働などで安定した居宅のないまま全国を移動している人々は、常に野宿と隣り合わ せの日々を過ごしています。かつて日本のホームレス問題は中高年層の失業問題としてとらえられてきました。リー マンショック以後の若年困窮者の増加、路上までいかずとも不安定な就労と不安定な居宅に身を置かざるを得ない 人々の増加、さらに困窮の背後にある「障害」の有無や低学歴等による貧困の世代間連鎖など、社会的排除の現実 は拡大し続けています。国際的にもヨーロッパの経済破たん、中国バブルの崩壊、アメリカ経済の不安に加え、昨年 3月11日の震災と原発事故による未曾有の経済的打撃は、今後の日本経済の不安定性を露呈しています。今後、 格差の拡大や貧困の増大は世界規模で進行するとの心配も多く聞かれます。

また、今日の困窮者の多くが孤立状態に置かれていることも看過できない事実です。無縁社会と呼ばれて久しい 今日、それまでの血縁、地縁、社縁に包摂されない孤立した人々が支援にたどり着くために新たなる第四の縁として 伴走型支援の制度設計なども急がれる課題です。

このように拡大し多様化した困窮状況に対応すべく新しい法的枠組みの構築は必須です。今回の法の延長は、 まさに新しい支援体制にむけた備えの始まりであることを期待します。

今年の厳しい寒さの中に置かれている路上の人々のいのちと彼ら、彼女らのこれからについて、国が責任ある立 場であり続けることを心から願います。

このような現状を踏まえ、私達は、本年2012年8月6日に期限を迎える「ホームレスの自立の支援等に関する特別 措置法」の延長に関して以下のことを要望したいと思います。

【要望内容】

1) 「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」を5年間延長する。
(期間:2012年8月7日~2017年8月6日)

2) 法律の延長に関しては前回同様、全会派の一致の対応を求める。

3) 延長期間中にその後のさらなる包摂型の支援体制を強化するための議論(審議会等)の場を設け、かつホームレスを含む生活困窮者に対する総合的かつ包括的な新しい法体制を準備する。

                                                                 2012年3月14日
「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」の延長を求める院内集会
                                                                        参加者一同

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